【ネイリストになるのに資格は必要なのか?】
この問題にはアレルギーのあるネイリストも多いようです。
国家資格ではない”ネイリスト”という資格には、本当に取得するだけの価値があるのかどうか。
答え:価値はあります
なぜかというと…
国家資格の無い大抵の業界では、民間資格というかたちで付加価値を生み出しています。
たくさんの民間資格が存在しているなか、ネイルの分野に限って言えば【日本ネイリスト協会】が業界を牛耳っていると言っても過言ではありません。
プロとしてある程度の覚悟を持ってやっていこうと思うのならば、ネイリスト検定には合格しておいた方が色々と勝手が良くなるのです。
ネイリストにおける”検定”の価値
『JNECネイリスト技能検定』を例に挙げてみると、3級・2級・1級と級が上がるごとに難しくなるのは当然ながら”実技の内容”が変わっていきます。
どう変わっていくのかザックリ言うとこちら
- 3級では主に基礎
- 2級では爪の長さを出す
- 1級ではスカルプ(アクリル)
本当にザックリ書き過ぎましたが(笑)
内容が違うという事はつまり基礎である3級さえ会得してしまえば上の級を取得するかどうかは自由!という事です。
え?そんなんでいいの?
あくまで個人的な意見ね。でも根拠はある。
上の級の取得を目指すのは、”ネイリストとして自分がどういう方針で進んでいくのか”という事を決めてからでも遅くはありません。
取得するレベルによって得る知識と技術
問答無用で1級まで取得した方が良いと思うのは、以下の考えをお持ちの方たちです。
- ネイルサロンに就職したい
- お客様の要望は何でも叶えたい
- 将来は認定講師も取得したい
- コンテストに出たい
自分で開業するのであれば別ですが、ネイルサロンや美容室に就職しようとすると大抵『ネイリスト検定1級所持者優遇』という文言があります。
”優遇”というより、1級を持っていないと雇ってもらえないと思っておいた方が無難です。
それが2つ目の”お客様の要望に応える”に繋がってくるのですが、当然サロンオーナーはオールマイティーなネイリストを望んでいます。
ネイリストごとに出来ることが異なってしまうと、サロンとしては不都合なんですね。
他には増えているネイリストをふるいにかける意味もあるかと思います。
ネイリスト検定1級持ってます!と言えば、相手は『アクリルも扱えるんだな』って分かるからね。
へぇ~!アクリルってやつは1級持ってないと取り扱えないんだ!
そんなわけねーべ。
ワッツっ!?
間違えないで頂きたいのは”1級を所持していないとアクリルを使ってはいけない”といったような拘束力は検定には無いという事です。
【検定を取得した】という説得力が欲しい人は、検定に重きを置いて良いと思いますが、【検定よりも実践】という考えの人は、独自に腕を磨くという選択肢があるのです。
この”独自に腕を磨く”という行為は、自ら動いて実践していかなければならないので手間も時間も責任もかかってきますそし、その努力は第三者からは目に見えないのですね。
しかし検定の勉強をして合格できれば、技術はもとより『1級に合格するまで頑張った』事の証明も手に入るのです。
ネイリストとして就職したければ、やはりこの部分は大きいかと思います。
独自に勉強していくという選択肢
今やネイリストは全国のいたる所にいます。
かくいうど田舎である私の地元にも私が存在し、ネイルサロンを開業しました。
町内には私のネイルサロンしかありませんが、隣町や市内には【ネイリスト協会認定講師】という資格を持った”先生になる技術を持っている”ネイリストがそこかしこにいらっしゃいます。
認定講師がサロンに在籍している場合、スクールを併設しているところがほとんどです。
なので個別で技術を学ぶことも可能ですし、ネイル商材を扱っている問屋さんで開催しているセミナーを活用することも可能です。
※問屋自体を利用できないと、セミナーを受けることもできないのでここは結構重要です。
スクールに通わずに検定の勉強をするのなら、認定講師を持っているネイリストに個別で教わるのもオススメだね。
ゆかえるは通信講座だったもんね。教材だけじゃ難しいものなの?
そりゃあ直接教わるのとでは雲泥の差だと思うよ。それに何と言っても認定講師は検定の審査員をしている人たちだから、何に気を付ければ良いか分かってるしね!
なんと!?それはお得情報だね!
一人で勉強してるとそんな情報すら入ってこないからね(笑)
当然 自分の所に勉強に来てくれた生徒を合格させたくない認定講師などいませんので、親身になって教えてくれます。
私はあるメーカーのジェルのセミナーを個人のネイリストに教わりに行きましたが、とても素敵な方でした。
技術についても教えてくれたおかげで、フレンチが劇的に上手くなるというオプションまで(笑)
ヘタな情報商材に手を出すよりも、まずは近くに認定講師がいないか検索してみて、どんな事を教えてもらえるのかを確かめてみるのが先ですね。
実際に向き合って教えてもらったことの方が、身につく確率は高いと思います。
学びに終わりはない
ネイル業界は毎年違うジェルや技法・アートなどが次々と産み出されています。
そもそもネイリストとしてどうなりたいのかという前に、1級を取得したからと言って学びが終わるわけではありません。
検定もその後の勉強も、”何を学び何を学ばないのか”の取捨選択が重要になってきます。
あれもこれもと手を出せばキリがなくなくなるのは当たり前で、大切なのは自分が何をお客様に与えたいのかという事です。
ちなみに私はアクリルを使う気は無かったから、最初から1級は受けないって決めてたけどね。
へぇ~、スクールに通ってたらそうもいかないのかな?
だろうね。”1級まで持ってないとネイリストじゃない!”みたいな風潮にわざとしてるからね。
”みんなと一緒”は今も昔も変わらないんだね…
『周りのみんなと一緒』『みんなが取っているから』そんな理由で時間もお金もたくさんかかる検定の勉強をする事が正しい事なのか?
本当に自分に必要なのか?節目節目で選択する必要があると私は思います。
親のお金でスクールに通えている学生さんは別として、社会人になってからや家族を持ってから検定を取得するのは本当にハンパない労力を使うことを念頭に置いてほしいです。
就職と開業の違い
就職と開業はいろいろな方面において全く違います。
開業とは規模が小さくても経営をするということで、外装内装はもちろんのこと集客から経理まで全てにおいて責任が自分一人にのしかかってきます。
雇われるのは辛いことが多くても、生活の心配をしなくて良いのでラクですよね。
自営は自分の思い通りにできて自由ですが、健康管理は絶対ですし何の保証もありません。
そして何を決めるにしてもコンセプトや方針などの軸をしっかり持っておかないと、簡単に気持ちもお店も潰れます。
開業は、ある意味ギャンブルだよね。
『よく自分で商売しようなんて思うよね』って同級生に言われてたもんね(笑)
まぁリスク多いし、田舎だから余計だよね(笑)
私の場合、居住している田舎での開業だったので周囲はみんな半笑いだったと思います(笑)
家族には当然反対されましたが、それでも今後の人生がかかった勝負だったので貫き通しました。
田舎に住んでいる人たちが卑屈になるのは、何をするにも市街まで出かけていかなければならないからなんですよね。
私が自宅でネイルサロンを開業したのは、もちろん予算の事もありますが田舎にもネイルサロンが欲しい!私が第一号になる!と思ったからです。
もう青春ですね(笑)
おかげで共感してくれる方がお客様として来てくださっています。
ネイリストの資格必要性まとめ
まとめとして。
プロとしてやっていくのであれば、ネイリスト検定3級は取得しておいた方が良い。これは揺るぎません。
おおまかな理由としては…
- ネイル商材の問屋が利用できる
- お客様や第三者への説明が端的にできる
- ネイリスト検定を持っていると取れる資格が増える
- ディプロマを飾れる
検定を取得しないと自信が持てない人は、特に取得をした方が良いですね。
私の場合は2級を二度も不合格になって、ふざけんな!(とても自信があったのです(笑))と思って嫌になってしまいました。
とはいえ半年以上の検定の勉強で2級の技術は身についたので、私はそれで良しとしました。
私がやりたかったのは検定の勉強ではなく、実際にお客様に施術することだったのでサロンワークに特化した学習と実践に切り替えました。
この時の判断は正しかったと、心から思っています。
検定の有無での評価はネイリスト特有で、お客様からしたら満足するネイルをしてもらえればそれで良いのですね。
中にはマウンティングしてくる民度の低いネイリストもいるかと思いますが、そんなものに負けるのであれば潔く検定を取得しましょう。
ネイリストにとって最も大切なのは、自分を求めて来てくれるお客様です。
何かに迷ったら、いつもそのことを思い出してほしいです。
それが頑張る糧になるからです。
これからネイリストになりたいと思っているけど悩んでいる、という人たちにこの想いが少しでも届くことを祈っています。
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