”好きなことで生きていく”
どこを見ても、そんな言葉であふれています。
『脱社畜!』『〇〇になろう!』『月収〇〇万円!』
ネイリストの世界も同様に、自分のサロンを持って自由で充実した生活を送りましょう!といった類の広告がたくさん出ています。
キラキラしたネイリスト。子育ても仕事も両立していて、リア充なインスタ写真に憧れてしまいますよね。
実際に役に立つ情報もありますが、地域・年齢・スタイルによって『こうすれば上手くいく』という絶対的な法則など存在しません。
ネイリストの世界でも広まっている【情報商材】に惑わされないよう、実際に活用できるものなのか否かを見極める目を養って頂きたいと思います。
【重要】どうしてネイリストになりたいのか
先にも述べた年齢や人となりによっても違いますが、ここはしっかり自分の中で掘り下げておくべき項目です。
これから美容学校へ行って資格を取ろうとしている十代の人にも、ここは後々の行動に大きく影響してくると思います。
- お金は関係なく好きを仕事にしたい
- ネイリストで食べていけるだけ稼ぎたい
- ある程度贅沢できるぐらいネイルで稼ぎたい
- 兼業主婦として家計の助けにしたい
1を選んだ人には何も言いません。ぜひ好きを仕事にして、人生を豊かにしてください。
2・3を選んだ人は要注意。ネイル業界はサロンに就職すると、ほとんどと言っていいほどブラックだとの情報も。
修行をするという意味では耐え忍ぶことも必要かもしれませんが、あなたの大切な時間を切り売りしない為にも就職先は吟味しなければいけません。
とはいえネイリスト業界は飽和状態なんだよね…
ネイリストが多いってことだね
そう。だから吟味しようにも、そもそも就職先が少ないの。
ちなみに私自身は3からのスタートでしたが、実際にネイリストになってみて理想と現実のギャップを目の当たりにしました。
私がネイリストになったのは38歳。現実的にどこも雇ってくれません。
なのでとっとと2へシフトチェンジしました(笑)これが『自分で開業しよう』と思ったきっかけです。
現在はほぼストレスフリーと自由を手に入れてしまったが故、完全に1になってます(笑)
4を選んだ人は、ネイリストになるにはそれなりの初期投資が必要だということを忘れないでください。
独立するつもりなら尚更かかる費用も多くなります。
かかった資金を回収できる保証は何もなく、しかしそれを回収しようと新たな情報商材に手を出すことになる可能性が非常に高いです。
それでなくてもネイリストは勉強熱心な人が多い気がする。
身に覚えのある人多そうだね。
上を見たらキリがない世界だしね。カモネギ感が凄いよ…
ネイル業界の情報商材とは
※ここでいう情報商材とは、ネイリスト検定関連のことは除きます。
これはネイル業界に限ったことではありませんが、業界で成功するために自分の経験を売るやり方がとても多くなっています。
- 年齢
- 職歴
- ネイリストとしての経歴
- 居住している地域
- 容姿
- 環境
全てにおいて同一の人物などいません。
誰かの経験を買ったとして、それが自分に本当に役立つものなのかどうか、値段に見合った情報なのかどうかを見極めなければいけません。
例えば都会で育って都会でサロンを開業しているAさんが田舎のネイルサロンにアドバイスをしたとしても、田舎で開業したことのないAさんには自分の経験の中からしか情報は出せないのです。
私は以前、四か月におよぶ長期のセミナーに参加しましたが50万という値段に見合ったかと聞かれればそうではありませんでした。
東京までの交通費を加えれば、60万を超える大金。
もし役に立たなかったとしても納得できるかどうか、というのはとても大切です。
今後の精神衛生に関わってくるからね…
お金が絡むとシビアになるよね。でも役に立つこともあったんでしょ?
もちろん!でも実感としての価値は30万程度だったと思うよ(笑)
どんなセミナーに参加したとしても、情報商材を手に入れたとしても、結局のところ『実際に動くのは自分』だという事を自覚していなければいけません。
セミナーなどに参加しても、それを生かすも殺すも自分次第な部分が多いです。
実際上記のセミナーに参加したメンバーの中には、『参加費を払ってしまったから、交通費が捻出できない』と本末転倒な理由でセミナーに参加しなかったうえ、ああしろこうしろと言われたことも実践しない人がいました。
当然何の成果も出ないばかりか、講師の先生方に対する恨み節を自身のブログに綴っている始末。
お客様も見るであろうSNSに、恨みの念を書くなど言語道断です。
そんなネイリストがいるサロンに行きたいなんて思わないもんね普通。
そういった『後悔』を抱えてしまうかもしれないリスクも、あらかじめマネジメントしておくべきですね。”知っただけ”で満足してしまわないように。
そうでなければ時間とお金と、自尊心まで搾取されて終了です。そんなの嫌ですよね。
有益な情報商材の見分け方
まずその情報を売っている人が誠実かどうか、広告に嘘がないかが大切です。
- 身元はしっかりしているか
- 極端に煽っていないか
- 値段は適切か
- サポート内容や期間は充実しているか
- きちんとした実績があるかどうか
情報を売っている人は、私たちの『○○になりたい』という欲求の足元を見てきます。
申し込み期間や数量を限定したりするのはマーケティング手法として多用されていますが、それに惑わされず思考することを諦めてはいけません。
もちろん考え過ぎは良くないけどね!
ゆかえるもよく考え過ぎって言われるもんね(笑)
後悔したくないからね!その為に調べるし、実際に動いて情報収集するのよ。それは必要な時間だと思ってる。
講師となっている人の実績でも『〇〇人の指導実績』などと書いてある場合、単に指導しただけであって実際に成功者を出しているとは言っていません。
明らかな嘘を書いてしまうと詐欺になるからです。
現在は考えてないで動け!という風潮がありますが、それは知能が高いか資金と経験豊富な人のやることです。
資金も経験も無い一般人はきちんと考える時間を設けましょう。
いつだって自分を裏切るのは自分です。
誘い文句を鵜呑みにしないために
理想を高く持ちすぎるのは良くありません。
有料の情報だとしても、きちんと調べれば無料でも得られる情報だったりします。
私が惹かれた文句は”ネイリストだけで生きていく!自宅サロン成功の秘訣”という、理想的で切実な内容でした。
そもそも”ネイリストだけで生きていこう”と思ったのが間違いでした(笑)
いまはもう一つの仕事で生きていく時代ではありません。【副業】ではなく【複業】の時代。
先にも述べたように、Aさんの経験がBさんの環境に合うとは限りません。
Aさんが経験してきた10年は、これから歩むBさんの10年とは時代も環境もツールも全く違うのです。
一番の問題は”言うとおりに実行しても成果が出なかった時、何の保証も無い”という点です。
保証が無くても納得できるほど、得るものが多いかどうかの吟味は絶対必要!
ゆかえるは結局のところ、50万円分の納得ができたの?
できたよ!憧れの人に教われたし技術も身についたし、いろいろ相談できる仲間ができたのも大きな収穫だったね。
私自身はネイリストの資格の勉強を通学ではなく通信教育で学習したので、相談できる相手がいないことが悩みでもありました。
このセミナーに参加して同じ人をリスペクトしているネイリスト仲間ができたことは、本当にお金に代えがたい事だったと今でも思っています。
今の自分に必要な情報を知る
有料の情報やセミナーに手を出す前に、現在の自分にとって必要なものは何なのかをしっかり掘り下げることをお勧めします。
『成功したい』のなら、何をもって成功と位置付けるのか。
- 新たな技術を身に付けたい
- お客様を増やしたい
- 接客スキルを身に付けたい
- たくさん稼いでキラキラしたい
全部欲しい
考えろっつってんだろ!
言い方!!
技術を身に付けたいなら、長年サロンを経営している実績のあるネイリストに直接サロンワークを教わる方が有益です。
接客スキルを身に付けたいなら、実際にネイルサロンへ行って他のネイリストの接客を客観的に研究するのが近道です。
お客様を増やしたいなら、とりあえず地域に合った手近で安価な方法から試してみる。
ゆかえるオススメチラシ作成サイト↓
ただひとつ声を大にして言いたいのは、たくさん稼いでキラキラしたいのならネイリストはやめといた方がいいです(笑)
ネイリストの理想と現実まとめ
私がなぜこんな記事を書いたのかと言えば、藁をもつかむ想いで大金をはたいた人が何の成果も出せずに心を病んでしまったのを実際に見たからです。
ある程度の蓄えや収入減が限られているなかで、無理して大金を払っても焦燥感ばかりが膨れ上がってしまうんですね。
『理想を高く持て!』と言われるので余計に…。
言われたことを全てこなす!ぐらいの気概がなければ有料のセミナーや情報には手を出すべきではないと考えます。
自分が実際に自宅ネイルサロンを開業して実感したのは、成果の出方が想定外に遅いという事です。
成果というのは自分なりのやり方を模索しながらコツコツこなし、少しずつ少しずつ出てくるものです。
言われた事をその通りにやったとしても、すぐに大きな成果は出ません。
その辺の説明がなかったことは講師として不十分だったのではないかと思いますが、私の考えが甘かったと言わざるを得ません。
民間資格であるネイリストになることは簡単です。私のようにアラフォーでも時間とお金をかけ、努力すればなんとかなる世界です。
しかしその後は、努力ではどうにもならない事がたくさん出てきます。
ただ、今の私は本当に幸せです。
やりたい仕事をし、ある程度の収入があり、大好きなお客様に囲まれて自由を手にしているので私的には成功事例です。
この記事を読んでくださったあなたもぜひ、ネットの甘い言葉に飛びつかず自分に合ったやり方を模索してください。
意外と近くに素敵な先生がいらっしゃるかもしれませんよ?
コメント